サステナビリティに関する10の俗説

ここ数年、日本でもサステナビリティ / 持続可能性という言葉をよく耳にするようになりました。よくエコと結びつけられるキーワードですが、実際のところどうなんでしょうか。Science American 誌が「Top 10 Myths about Sustainability」がサステナビリティに関する俗説をまとめています。

実は誰もサステナビリティの本当の意味を知らない
国連のブルントラント委員会が1987年に発表した報告書にサステナビリティという言葉が登場し、広く認知されるようになりました。そこには「未来の世代のために自分たちが必要以上の資源を使って開発・発展を行わない」という意味で明示されています。今は資源ではなく環境保護と結びつけられている場合があります。
サステナビリティはすべて環境保護のこと
ブルントラント委員会が報告書を出した際、サステナビリティは環境保護ではなく、発展途上国へよりよい資源を効率的に利用出来るようにするための開発について指しています。資源とは水、エネルギー、食べ物を指すので環境とは切り離せないものの、環境保護「だけ」では説明しきれません。
サステナブルはグリーンと同義語である
人工的なものではなく自然なものを選択するという象徴的な意味としてグリーンが使われており、サステナブルと重なる部分はありますが、同義語と呼べるほど同じ意味ではありません。記事では原子力発電を例に挙げています。放射性廃棄物を考慮すると原子力発電は環境に良いのか判断が難しいですが、エネルギーを効率的につくるという意味では最適な技術です。
リサイクル!リサイクル!リサイクル!
リサイクルをしているからといって、サステナブルな生活をしているとは言えません。再利用はサステナビリティ活動のひとつではありますが、エネルギーや運送にかかるコストを考慮するほうがより重要です。
サステナビリティはコストが高すぎる
短期で見ればコスト高になる場合があるとはいえ、長期的にみればコストかかることはないと言われています。既にサステナビリティを考慮したサービスや施設も増えてきていることを考えると短期的なコスト高を避けることも難しくありません。
生活水準を下げなければならない
少しの努力やコストで最大限の効果を生み出すよう心がければ下がることはありません。サステナビリティを考慮したイノベーションは経済発展の原動力にもなりえます。
政府による関与より、消費者を中心とした草の根活動のほうがサステナビリティが広まりやすい
サステナビリティを考慮した制度が導入されることで、人々の生活が変わることもあります。
新しいテクノロジーが答えを導き出す
新しいテクノロジーだけでなく、現存のテクノロジーを使って創造的なビジネスモデルを作っているところもあります。
サステナビリティは人口増加問題に繋がっている
環境と人口増加は切り離せない問題ではありますが、サステナビリティと直結した問題とはいえません。生活水準の向上や教育が人口増加のスピードを落とすと言われていますが、長期を見据えたソリューションでは、資源を無駄使いしている現状を変えることが出来ません。人口増加問題への良い解決方法が未だなく、サステナビリティはその解になるとは一概にはいえません。
コンセプトを理解すればサステナブルは生活をするのは簡単
意味を考えれば考えるほど、サステナブルな生活をするのはそう簡単なことではないことに気付きます。自分のライフサイクルにかかる環境コストを完全に把握しない限りはサステナブルな生活をしていると宣言することは出来ません。たとえ把握出来たとしても、テクノロジーや政策による思いがけない影響によるコストを見極めるのは困難です。

この記事は「サステナビリティ」への道は長く険しい道のりであることを気付かせてくれます。流行言葉になってしまい、かえって怪しく感じる方も少なくないと思います。オシャレなライフスタイルを提案しても、肝心の中身が見えないこともよくあります。「もう聞くのはウンザリ」となるのではなく、今だからこそ意味について調べたり、どのような状況なのか様々なリソースから調べる時期なのではないでしょうか。

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